ピロリ菌が口臭の原因になるとは限らない
最近ピロリ菌が口臭の原因であるという記事がすごく多いような気がします。
口臭に関して知識の少ない人がこのような記事を見てしまうと真っ先にピロリ菌を疑ってしまうような内容のものもあります。
自分で口臭治療に取り組んできた私の経験では、必ずしもまわりが騒ぐほどピロリ菌が口臭に影響しているとは思いません。
口臭との関係が無くはないのですが、ピロリ菌に感染していても全く影響のない人もいれば、間接的に影響している場合もあるかもしれません。
口臭で悩み、迷った人がこのページを見て、考えるべき方向が別にある事を感じ取ってもらえればいいかなと思います。
実は私もピロリ菌に感染していたことが最近になって判明
私の口臭が治ってから5年ほど経った最近になって、健康診断でピロリ菌であることが判明しました。
健康診断では胃カメラをのみ、ずっと胃炎だと言われていました。それが今年の健康診断でピロリ菌に感染しているという診断結果が出たのです。
健康面では、生活習慣も規則正しい生活や適度な運動もしていてこれといって胃の不調もありませんでした。
もちろん口臭も病的なものではなく、生理的な口臭がたまにあるくらいでした。
何が言いたいかというと。私の場合、ピロリ菌が口臭に全く影響していなかったという事です。
胃が悪いからと言って、直接胃の臭いが口臭になる事はない
口臭は胃が悪い事が原因の一つであるとよく聞いたり見たりすることがあります。
通常胃と食道の境界である噴門は括約筋で閉じられているので、胃の中の臭いが上がってくることはありません。
臭いが上がってくるのはゲップをした時ぐらいです。
臭いのある食べ物を食べた場合は、胃の内容物の臭いが上がってくるのではなく、臭いの成分が血液に取り込まれ、それが肺まで来ると呼気に混ざって出てきます。
ピロリ菌を少し切り離し、胃腸の調子が悪い時に口臭が出やすいことがあるのはなぜでしょう。
私の場合、体の不調から舌苔(ぜったい)ができ、口臭になる事が多くあり、今でもそうです。
色々な原因が考えられますが、胃腸の悪くなる条件と舌苔(ぜったい)ができやすくなる条件は非常に似ているので、多くの人は胃が悪くて口臭になっていると勘違いしている事もあります。
しかし、逆流性食道炎の場合は、噴門よりも上で炎症を起こしているので、口臭になっている可能性があります。
胸焼けや口の中が酸っぱくなるなどの症状がある場合は、診察を受ける必要があるでしょう。
まずは、ピロリ菌よりも口の中の原因を探り当てる事が先決!
ピロリ菌よりもまずは口の中の虫歯や歯周病を疑い、口呼吸、生活習慣、義歯の汚れ、ドライマウス、体調不良による舌苔などを疑う事が先決です。
ピロリ菌は口臭の改善という見方ではなく、胃がんの発生リスクを下げるために除菌することをお勧めします。