胃が関係する口臭とは
よく口臭の原因として胃の調子が悪いと、その臭いが上がってきて口臭になると言われることがあります。
私も若い頃はそう思っていましたし、大体胃の調子が悪い時は、口臭がきつくなっていましたから。
でも、実は胃の臭いが口まで上がってくることはないのです。
食道と胃の境界には噴門部(ふんもんぶ)というものがあり、食べ物が通る時以外は括約筋(かつやくきん)で閉じられているので、ゲップをしないかぎりは臭いが上がってくることはないからです。
では、胃が関係する口臭とはどういったものかと言うと、「体調」と「舌苔」です。
口臭がする時と胃が悪い時というのは、だいたい重なる事が多いものです。
何故このような事が言えるかと言いますと、まず私の口臭は一般的なレベルであり、虫歯も歯周病も悪い所はありません。
胃もいたって健康であり、ピロリ菌もない状態です。(除菌しました)
この様に口の中は健康な私ですが、体の調子が悪い時などは妻曰く「独特な口臭がする」と言い、舌が決まって舌苔(ぜったい)で真っ白になっています。
口臭の原因の90%は口の中の病気が原因で、その内の60%が舌苔からだと言われているので、ほとんどの人は胃や腸の病気を疑う前に口の中にある原因を先に治す事が近道だと思われます。
ここで、胃が悪くなる原因と舌苔ができる条件について考えてみましょう。
胃が悪くなる原因
私が社会人になりたての頃は胃が弱く、胃潰瘍や胃炎に悩まされる事がしばしばありましたが、今では神経もかなり図太くなり、胃が悪くなると言えば飲み過ぎた時くらいだと思います。
胃が悪くなる原因は人それぞれだと思うのですが、一般的に次の原因が挙げられます。
- ストレス
- アルコールの飲み過ぎ
- 食べ過ぎ
- 睡眠不足
- 喫煙
- コーヒーの飲み過ぎ
- 過労
- 不規則な生活
舌苔(ぜったい)のできやすい条件
ここで、普段よりも舌苔が厚くできやすい条件として次の原因が挙げられます。
- 体調が悪い時
- 口呼吸や緊張の持続などで唾液の量が少ない時
- アルコールの飲み過ぎ
- 甘味飲料の飲み過ぎ
- 刺激物を摂取した時
- 不規則な生活をしている時
- 薬の副作用で唾液が少なくなっている時
- 喫煙
この2つの事を比べてみると胃が悪くなる原因と舌苔ができやすい条件は共通している部分が多くあり、胃が悪い時は舌苔が厚く付いていることが考えられます。
結論は、胃が悪い時には舌苔が付き易い状態になり、口臭がきつくなる可能性があるという事です。
体調が口臭に与える影響は非常に大きいので、日頃の生活習慣を見直してみる事が口臭の予防につながるのだと思います。
口臭が気になると言う方は、まず口の中の歯周病と虫歯、義歯の汚れ、歯石が無い状態にしてから別の病気を疑う方が最も近道なのではないでしょうか。